「応援」します!! 中小企業

「応援」します!! 中小企業

九州経済の最前線情報について、施策情報を交えて紹介するコラムですが、第4回は、いろいろな悩みを持たれる中小企業への様々な応援の話です。中小企業応援センターを最大限にご活用下さい。きっと得する情報なので、最後までお目を通し下さい。

厳しい状況が続く中小企業

世の中のマクロ的指標の回復や、中国経済をはじめとした世界経済の明るい話題と違い、私たちの身の回りには、あまり明るさの感覚が無いような気がします。何故でしょうか?本当に中小企業の景況も良くなっているのでしょうか?

そこで、中小企業関連の二つの指標みてみます。

まずは、中小企業景況調査の業況判断DI(「良い」-「悪い」※、今期の水準)によれば、中小企業の業況は2008年10-12月期から2009年1-3月期にかけ急速に悪化したあと、2009年4-6月期以降今期まで4期連続で改善しているものの、リーマン・ショック以前である2008年7-9月期の水準は取り戻していません。

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※景況調査の詳細→
 http://www.smrj.go.jp/keiei/chosa/keikyo/index.html

ただ、この指標は、現在ある企業を比較しているものです。

一方、次図をご覧下さい。中長期的に日本の企業数の推移をみたものです。

おわかりになるように、日本の企業数は、急激に減っています。また、企業のほとんどが中小企業であり、この四半世紀で、約100万社の中小企業が激減しているわけです。もちろん、企業の合併や効率化による企業数減もありますが、多くは廃業や倒産によるものと考えられます。

人口減が今後の日本の社会経済へ大きな悪影響を与えることが懸念されるように、中小企業数の激減も、今後、大きな経済問題になると考えられます。前述のDIが、同一企業、すなわち、企業数が同じであることを前提に分析されていることを考えると、実態や実感は、前掲のグラフより更に悪いと考えるべきでしょう。

2010042102.jpg 産業競争力部会(第1回)配付資料 → http://www.meti.go.jp/committee/materials2/data/g100225aj.html

中小企業応援センターとは~全国84カ所、九州12カ所~

このような厳しい経済環境下にある中小企業を支援する施策として、22年度から創設されたのが、「中小企業応援センター事業」です。この事業は、シニアアドバイザー事業から地域力連携拠点事業の系譜にあるもので、この3つの事業のすべてをご存じの方は、かなり本格的な、寧ろ、マニアックな中小企業施策フリークと言えます。中小企業応援センターは、この地域力連携拠点が、昨年の事業仕分けにより一新されたものですが、この話をはじめると、かなり長くなりますので、またの機会とします。

中小企業応援センターの採択は、3月26日に公表され、全国で84カ所、九州では、下表の12カ所となっています。センターでは、中小企業が有する課題、たとえば、新事業展開や事業承継などを、無料で、かつワンストップで支援します。

九州地域の中小企業応援センター一覧
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中小企業応援センターの採択について
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/renkei/2010/100326ChushoAidCenter.htm

中小企業応援センターの活用方法~使わないと損?~

それでは、センターをどのように活用するかです。下図をご覧下さい。中小企業の皆さんには、日常的に経営相談をする場所を持つことお奨めします。

それは、最寄りの商工会議所や商工会をはじめとした中小企業支援機関であることが多いと思います。これらの機関は、病院で言えば、軽い病気の時に、患者本人やその家族の病気のことについて親身になってみてくれる「かかりつけ医」のようなものです。ただ、ある程度の病気になると、地域医療支援病院と言われる一定地域に点在する拠点病院にかかることが多くなります。これは、それらの病院に、それぞれの分野の専門医師や多くの看護師が在籍され、手術や特殊な治療を行ってくれるからです。中小企業応援センターは、この地域医療支援病院と考えて頂き、また、日頃お付き合いのある支援機関を、「かかりつけ医」と思って頂ければ良いわけです。

中小企業支援センター(地域医療支援病院)は、お付き合いのある中小企業支援機関(「かかりつけ医」)からの照会(紹介)により、課題を有する中小企業(救急患者)を優先的に受け入れる一方、他の中小企業支援機関(医療機関)への逆紹介も積極的に行い、地域の経済活性化(医療確保)のための中核となる役割を担うわけです。

従って、中小企業の皆さんが経営上の課題等で悩みを持った場合、最寄りの日頃お付き合いのある中小企業支援機関等にご相談頂ければ、中小企業応援センターに繋いでもらえ、もっとも適切な専門家を無料で派遣してもらえるわけです。

それでは、日頃お付き合いされている中小企業支援機関がない方、はじめて、このようなスキームを利用される方は、どうするか?ということですが、もちろん、前表の中小企業応援センターに直接お電話して頂くことが、もっとも近道ですから、その場合は、ご遠慮なく各地の中小企業応援センターにコンタクト下さい。

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求めています!!中小企業を応援頂ける専門家の皆さん

上図のスキームをご覧頂くとわかりますが、この制度には、三つのポイントがあります。

一つめは、如何にして中小企業のニーズを掴むか、如何に多くの具体的相談を受けることができるかです。中小企業の皆さんからのご相談がなければ、この事業ははじまらないわけです。

二つめは、受けた中小企業からの相談を、多くの専門家の中から、もっとも適切な専門家へ、できるだけ早く、正確にマッチングし、解決への道筋を発見することです。ここで、有能なコーディネーターの出番です。

三つ目が、中小企業からの相談に対応できる専門家を、どれだけ多く確保出来るかです。多岐にわたるいろいろな内容の相談が想定できますので、対応して頂ける専門家の方は多くて困ることはありません。本事業がうまくいくかどうかのポイントは、実はこの部分にあると考えています。専門家の皆様方、どうぞ自薦、他薦で、本事業へのご協力よろしくお願い致します。
松田一也

松田 一也(まつだ かずや)

九州経済産業局中小企業課長

1981年九州大学卒業後、九州経済産業局入局。中小企業技術、地域国際化等の担当を経て、環境ビジネス振興に従事、K-RIP(九州地域環境・リサイクル交流プラザ)を企画・運営。その後、九州大学工学研究院助教授、産学連携センター客員教授として、産学連携を推進。経済局復帰後は、調査課長として景気・経済動向の分析に従事、2007年6月からは現職として、各種の人的ネットワークを活かして、多数の中小企業を応援中。全国1000名を超える読者に対して、メルマガ(真・連携通信R)も配信中。

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