新成長戦略21プロジェクトと新連携

新成長戦略21プロジェクトと新連携

九州経済の最前線情報について、施策情報を交えて紹介するコラムですが、第七回は、第一回でご紹介した新成長戦略のその後と、5年目を迎えるもっとも前向きな中小企業施策の一つである「新連携」の話です。どちらも今後の日本、九州の経済、企業活動の方向性を探る上で、とても参考になると思いますので、是非、最後までお目を通し下さい。

新成長戦略の閣議決定

去る6月18日に、新成長戦略が閣議決定されました。お目を通し頂けましたでしょうか?

このコラムの第一回では、昨年末に発表されました「新成長戦略」の基本方針をご紹介しました。

http://keiei-online.jp/column/kyushukeizai/post_4.html

その後、約6ケ月の検討を得て、政府としての見解が示されたわけです。この閣議決定までの間に、各関連省庁でも、成長戦略に反映するための独自の検討を行い、それぞれのビジョン等の形で発表していますので、こちらの方のチェックもよろしくお願い致します。

経産省の産業構造ビジョン

http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004660/index.html#vision2010

農水省の農林水産業の将来ビジョン

http://www.maff.go.jp/j/kanbo/seikatu/vision.html

環境省の環境経済成長ビジョン

http://www.env.go.jp/guide/info/eeg-vision/index.html

新成長戦略の概要

新成長戦略の目標は、「強い経済」「強い財政」「強い社会保障」の実現のために、成長率、消費者物価上昇率も失業率の三つについて、具体的な数値目標を設定しています。

2010072101.pngこの目標を達成し、21世紀の日本の復活のために、7つの戦略分野と、21の国家戦略プロジェクトが提示・提言されています。更に、21プロジェクトについては、具体的な実現までのシナリオ、いわゆる工程表が付記されています。新成長戦略の内容、工程表等の詳細は、以下のHPをご覧ください。

http://www.npu.go.jp/policy/policy04/index.html

今後、政府及び各関係省庁では、これらのプロジェクトの実現に向けて、必要な政策(法整備や規制緩和、更には税制改正や予算措置等)を講じていくことになると考えられます。言い方を換えれば、ここで提示されている方向性に沿ったビジネス展開は、時宜を得ていると言えます。

7つの戦略分野と21の国家戦略プロジェクト

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中小企業の皆さん、新連携でチャレンジ開始!!

新成長戦略の7つの戦略分野や21の国家戦略プロジェクトに関連した取り組みを中小企業の皆さんが考えられた際に、活用できる中小企業施策を紹介します。第一回のコラムでは、サポイン(戦略的基盤技術高度化支援事業)をご紹介しました。

今回は、「新連携」のご紹介です。新連携は、平成17年度から開始された支援施策で、中小企業新事業活動促進法では「異分野連携新事業分野開拓」と言います。平成22年4月1日現在で、九州地域で、74件のプロジェクトが認定されています。

http://www.smrj.go.jp/shinrenkei/renraku/kyushu/ninteianken/index.html

具体的には、事業の分野を異にする事業者が有機的に連携し、その経営資源(設備、技術、個人の有する知識及び技能その他の事業活動に活用される資源をいいます)を有効に組み合わせて、新事業活動を行うことにより新たな事業分野の開拓を図ることをいいます。

昭和50年代後半から、60年代にかけて活発に行われた異業種交流や融合化の現代版と言えます。現代版の新連携は、より戦略的色彩が強く、強みの乗数効果を狙いにしており、新たな市場開拓、販路開拓が目的となっています。

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新連携の要件

新連携は、異業種の中小企業2社以上が参加しているプロジェクトであれば、製造業からサービス業まで、また、ハイテクからローテクまでの幅広い分野の連携が対象になります。

新連携事業の認定は、各地の経済産業局において行いますが、その前に、各地にある中小企業基盤整備機構の支部の方で、各種の相談、プロジェクトのブラッシュアップ等を行います。認定のための要件は、ケースバイケースなのですが、主には、以下の6点です。

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新連携に対する支援メニュー

下図のとおり、いろいろな支援施策がありますが、特に活用されているのが補助金です

補助金には2種類があります。一つは、法認定前に活用できるもので、市場調査費等、連携体の構築のために必要な経費を支援するものです。

もう一つは、法認定後に活用できるもので、事業化・市場化のための試作品開発、市場調査、展示会出展、専門家による指導・助言等の経費を支援するものです。これの補助金をうまく活用することにより、新事業の市場開拓がすすむこととなります。

補助金以外にも、新連携支援の融資、税、債務保証の特例、高度化無利子融資、特許料減免措置などがあります。特に、ご活用頂きたいのが、中小企業基盤整備機構に常駐するビジネスに精通したプロジェクトマネージャーによるきめ細かな支援です。

特に、有望案件については、経済産業局による認定前から支援が始まることがあります。これらの支援を「ハンズオン支援」と呼んでいます。

新連携に関する支援策の詳細

http://www.smrj.go.jp/shinrenkei/shiensaku/index.html

中小企業基盤整備機構九州支部プロジェクトマネージャー紹介

http://www.smrj.go.jp/shinrenkei/dbps_data/_material_/chushou/shinrenkei/kyushu/pdf/22kyushuPMprofile2.pdf

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新連携に関する相談

新連携に関する各種の詳細は、最寄りの中小企業基盤整備機構や経済産業局にお願い致します。九州地域の場合ですと、以下の連絡先にコンタクト頂くこととなります。様々な新連携を活用して、貴社の新成長戦略を完成させてください。

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中小企業基盤整備機構九州支部資料より
松田一也

松田 一也(まつだ かずや)

九州経済産業局地域経済課長
競争環境整備室長
JST産学官連携ジャーナル編集委員
九州大学大学院オートモーティブサイエンス専攻非常勤講師

1981年九州大学卒業後、九州経済産業局入局。中小企業技術、地域国際化等の担当を経て、環境ビジネス振興に従事、K-RIP(九州地域環境・リサイクル交流プラザ)を企画・運営。その後、九州大学工学研究院助教授、産学連携センター客員教授として、産学連携を推進。経済局復帰後は、調査課長として景気・経済動向の分析に従事、中小企業課長として施策の普及、中小企業の応援に従事。2010年5月からは現職として、各種の人的ネットワークを活かして、地域経済の活性化を支援中。全国1000名を超える読者に対して、メルマガ(真・連携通信R)も配信中。

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