A.民主党政権が誕生し、そのマニフェストで中学生以下の子ども1人あたり月額2万6千円(平成22年度は半額の1万3千円)の子ども手当を支給することを公約しています。その財源として「配偶者控除」「扶養控除(特定扶養控除、老人扶養控除は含まない。)」を整理し、高所得者に有利な所得控除を、税額控除、手当、給付付き税額控除へ転換するとしています。
また、給与所得控除については、特定支出控除を使いやすい形にしたうえで適用所得の上限を設ける等の見直しを行い、公的年金控除は最低補償額を120万円から140万円に戻し、かつ、老年者控除の50万円を復活するとしています。
なお、配偶者控除の適用がない方で、配偶者の合計所得金額が38万円超76万円未満である者については、配偶者特別控除が適用される場合があります。配偶者特別控除額は最高で、38万円ですが、配偶者の所得金額が増えると控除額が少なくなっていきます。
また、給与所得控除については、特定支出控除を使いやすい形にしたうえで適用所得の上限を設ける等の見直しを行い、公的年金控除は最低補償額を120万円から140万円に戻し、かつ、老年者控除の50万円を復活するとしています。
現行の扶養控除制度
納税者に所得税法上の扶養親族がいる場合には、別表1の金額の所得控除が受けられます。扶養親族とは、その年の12月31日の現況で、次の4つの要件の全てに当てはまる人をいいます。- 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)などであること。
- 納税者と生計を一にしていること。
- 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
- 原則として、青色申告者の事業専従者又は白色申告者の事業専従者でないこと。
現行の配偶者控除制度
納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合には、別表2の金額の所得控除が受けられます。控除対象配偶者とは、その年の12月31日の現況で、次の4つの要件の全てに当てはまる人をいいます。- 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は除く)。
- 納税者と生計を一にしていること。
- 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
- 原則として青色申告者の事業専従者又は白色申告者の事業専従者でないこと。
なお、配偶者控除の適用がない方で、配偶者の合計所得金額が38万円超76万円未満である者については、配偶者特別控除が適用される場合があります。配偶者特別控除額は最高で、38万円ですが、配偶者の所得金額が増えると控除額が少なくなっていきます。
改正された場合の影響
民主党の試算では、中学生以下の子供がいる約1100万世帯が子供手当てを受け取るとされています。例えば「夫婦と子供2人(中学生以下)の片働き世帯」では、もともと税負担が少なく控除廃止の影響を受けにくい低所得者世帯や、現行の児童手当の支給対象から漏れていた8百〜1千万円世帯については大きな恩恵を受けることになりますが、中学生以下の子供がいない専業主婦世帯では、配偶者控除の廃止により増税となります。また、扶養親族のうち、その年の12月31日現在の年齢が満16歳以上満23歳未満の特定扶養親族や、満70歳以上の老人扶養親族は廃止対象から除くとされており、今後の税制改正の動向については、特に注視していきたいところです。山口 淳一(やまぐち じゅんいち)
税理士・CFP®認定者
1967年生まれ。大学卒業後、某税理士受験校の専任講師として財務諸表論、法人税法及び消費税法の教鞭をとる。税理士事務所に勤務の後、平成15年9月に税理士法人YCAを設立し、代表社員に就任する。その後、事業承継や企業再生等の支援を事業目的とする(株)福岡企業統治コンサルティングの代表取締役に就任する。M&Aを含む企業組織再編や相続対策及び事業承継などを得意とし、企業統治の支援業務等を積極的に行っている。















